9/18 東京衡機の株価が急騰した理由は?

東京衡機(7719)が9月18日に急騰した理由
9月18日朝の東京市場で、東京衡機の株価は前日比約29%高の買い気配スタートとなり、東証スタンダード市場の値上がり率トップに躍り出ました。前日17日17時00分に同社が発表した「2026年2月期連結業績予想の上方修正」で、最終利益見通しを従来の1億1,300万円から1億8,500万円へ63.7%引き上げたことが直接の材料です。株探ニュースは同発表を受け、「今期最終を64%上方修正」と速報し、投資家の買い意欲を刺激しました。
上方修正のポイント
開示資料によれば、売上高は前回予想をやや下回るものの、①仕入原価の見直し、②利益率の高いオーダー製品の伸長、③生産プロセス最適化システムの導入――により営業利益は+40.5%、経常利益は+31.3%と大幅増益に転じる見込みです。同社は試験機・エンジニアリング両事業で「短期の規模より収益性を優先する戦略」を掲げており、利益率改善が数字に反映された形です。
- 最終利益:1億8,500万円(従来比+63.7%)
- 営業利益:1億7,700万円(同+40.5%)
- 1株当期純利益:25.9円(同+63.7%)
寄り前気配の動き
18日8時35分時点の板情報では、東京衡機は気配値354円(前日比+29.2%)で買い株数28万超と圧倒的な買い優勢。材料株ランキングでも買い気配トップに挙げられ、個人・機関投資家ともに注目度が急速に高まったことが分かります。
投資家が評価した背景
同社は2025年6月に一度業績を下方修正した経緯がありますが、その後わずか3か月で会社計画を大幅に巻き返した点が高く評価されました。また、6月以降に実施した原価低減策と高付加価値案件の受注が早期に成果を見せたことで、保守的とみられていた従来予想が「上振れトレンド」に転換したとの見方が広がりました。さらにPBR1倍割れ水準(上方修正前ベース)にあったバリュエーション妙味も押し上げ要因となっています。
- 利益率改善策が数値で確認できた
- 純利益3倍超(前期比)のインパクト
- PBR改善余地への期待感
今後のチェックポイント
同社は第2四半期決算を10月中旬に予定しています。今回の上方修正が実行計画通りに推移しているか、試験機事業の受注残とエンジニアリング事業の採算動向が注目されます。会社側は配当予想を現時点で「0円」に据え置いており、追加の株主還元策が示されるかもフォローすべきでしょう。