1%以上の定期預金金利を持つ銀行特集 キャンペーンで高い金利になる例も解説

1%以上の定期預金金利を持つ銀行特集 キャンペーンで高い金利になる例も解説
ライター:101LIFE 編集部

2025年の今、定期預金の金利に注目が集まっています。長らく続いた低金利時代が変わりつつあるなか、「お金を眠らせておくのはもったいない」と感じている方も多いのではないでしょうか。実は今、1%を超える高金利の定期預金を提供している銀行が増えてきているんです。

この記事では、2025年5月時点で1%以上の金利を提供している銀行を特集し、どのようなキャンペーンで高金利が実現しているのか、具体的な数字とともに解説します。定期預金の金利アップで資産運用の効率を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。

定期預金金利が上昇している背景

まず、なぜ今、定期預金金利が上昇しているのかを理解しておきましょう。2024年3月から日銀が約17年ぶりに利上げを開始し、銀行の金利設定に大きな変化が起きています。以前は0.002%〜0.2%程度だった定期預金金利が、現在では1%を超える商品も珍しくなくなりました。

これは単なる数字の違いではありません。例えば1,000万円を1年間預けた場合、金利0.002%では利息はわずか200円ですが、金利1%なら10万円になります(税引前)。この違いは大きいですよね。

1%以上の定期預金金利を提供する銀行ランキング

それでは、2025年5月時点で1%以上の高金利を提供している銀行を見ていきましょう。

順位 銀行名 1年もの定期預金の金利(税引前) キャンペーン・条件 キャンペーン期間
1位 あおぞら銀行 BANK 1.25% 「BANK The Giftスペシャル定期」(新規口座開設者限定) 2025年8月15日まで
2位 SBJ銀行 1.20% 「はじめての定期預金<はじめくん>」(新規口座開設者限定) 2025年7月31日まで
2位 徳島大正銀行 とくぎんネット支店 1.20% 「スーパーとくとく定期預金」 2025年5月30日まで
4位 東京スター銀行 スターワン口座 1.10% 新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金 口座開設日から翌々月末日まで
5位 auじぶん銀行 1.00% 「デビュー応援定期預金」(新規口座開設者限定) 口座開設日の翌々月末まで
5位 UI銀行(東京きらぼしFG) 1.00% スーパー定期預金 2025年2月16日まで適用
5位 オリックス銀行 1.00% eダイレクト定期預金金利優遇プログラム(新規口座開設者限定) 口座開設日から翌々月末日まで
5位 香川銀行 セルフうどん支店 1.00% 「超金利トッピング定期」 記載なし

(出典:2025年5月1日時点の情報)

上記の表を見ると、2025年5月現在、8つの銀行が1%以上の金利を提供していることがわかります。特に上位3行はいずれも1.20%以上の高金利となっています。

高金利定期預金を提供している銀行の詳細解説

それでは、上記の各銀行について、より詳しく見ていきましょう。

1. あおぞら銀行 BANK(金利1.25%)

あおぞら銀行の「BANK The Giftスペシャル定期」は、金利1.25%と現在最も高い金利を提供しています。この商品は以下の条件で利用できます。

  • 対象者:新規口座開設者限定
  • 預入金額:50万円以上1000万円まで
  • キャンペーン期間:2025年8月15日まで(口座開設)、8月31日まで(預入)
  • 預入期間:1年間
  • 特記事項:インターネットバンキングでのみお取り扱い

まさに「銀行の引っ越しキャンペーン」の一種で、新規にあおぞら銀行のBANK口座を開設する人だけが対象の特別金利です。募集総額500億円に達し次第終了するため、興味のある方は早めに検討することをおすすめします。

あおぞら銀行 BANK 定期預金

2. SBJ銀行(金利1.20%)

SBJ銀行の「はじめての定期預金<はじめくん>」も、新規口座開設者向けの商品で、金利1.20%を提供しています。

  • 対象者:募集期間中に新たにSBJ銀行との取引を開始した日本国内居住の個人
  • 預入金額:1口100万円以上(1円単位)かつ1名様500万円まで
  • キャンペーン期間:2025年5月1日(木)~7月31日(木)
  • 預入期間:1年もの
  • 特記事項:窓口もしくはSBJダイレクト(モバイルアプリ・インターネットバンキング)から作成可能

SBJ銀行ではSDGsに配慮した取り組みも行っており、定期預金預入時にSDGs17項目の中から関心のある項目を選択すると、お一人あたり100円がSDG関連団体に寄付される仕組みもあります。単に高金利なだけでなく、社会貢献にもつながる点が魅力的です。
SBJ銀行 定期預金

3. 徳島大正銀行 とくぎんネット支店(金利1.20%)

徳島大正銀行のとくぎんネット支店では、「スーパーとくとく定期預金」が金利1.20%で提供されています。

  • 対象商品:スーパーとくとく定期預金
  • 預入金額:10万円以上100万円まで
  • キャンペーン期間:2025年5月30日まで
  • 預入期間:1年もの
  • 特記事項:とくぎんネット支店開設1周年記念キャンペーン

徳島大正銀行は地方銀行ですが、インターネット支店を通じて全国から申し込みが可能です。比較的少額(10万円)から預け入れできる点も魅力です。
徳島大正銀行 とくぎんネット支店 定期預金

4. 東京スター銀行 スターワン口座(金利1.10%)

東京スター銀行の「スターワン円定期預金」は、新規口座開設者向けに金利1.10%を提供しています。

  • 対象者:新規にネット口座を開設した人
  • 預入金額:50万円以上
  • 適用期間:口座開設日から翌々月末日まで
  • 預入期間:1年もの
  • 特記事項:普通預金金利は0.10%だが、条件達成で最大0.60%にアップ

東京スター銀行の魅力は、定期預金だけでなく普通預金の金利も高い点です。「東京スター銀行を給与振込や年金受取の口座に指定」または「資産運用商品を300万円以上保有かつNISA口座保有&投資信託を購入」のいずれかの条件を満たすと、普通預金金利が最大0.60%になります。これは他行と比較しても非常に高水準です。
東京スター銀行 スターワン口座 定期預金

5. auじぶん銀行(金利1.00%)

auじぶん銀行の「デビュー応援定期預金」は、新規口座開設者限定で金利1.00%を提供しています。

  • 対象者:新規口座開設者限定
  • 預入金額:1万円以上
  • 適用期間:口座開設日の翌々月末までの預け入れが対象
  • 預入期間:1年または3か月
  • 特記事項:元本保証で安心

auじぶん銀行は、KDDIグループの銀行で、auユーザーは特にポイント還元などでメリットがあります。少額(1万円)から始められる点も、初めて定期預金を検討する方には魅力的でしょう。
auじぶん銀行 定期預金

6. UI銀行(東京きらぼしFG)(金利1.00%)

UI銀行は東京きらぼしフィナンシャルグループの子会社で、2022年1月に開業したスマホ専用銀行です。スーパー定期預金で金利1.00%を提供しています。

  • 対象商品:スーパー定期預金
  • 預入金額:1,000万円未満
  • 金利適用期間:2025年2月16日まで
  • 預入期間:1年もの
  • 特記事項:「3rd Anniversary新規口座開設者限定!定期預金キャンペーン」で金利が1.10%にアップ(2025年3月31日まで)

UI銀行では「UIプラス」というステージ制度もあり、最上位の「ステージ5」になるとATM出金手数料と他行宛振込手数料が月20回まで無料になるメリットもあります。
UI銀行(東京きらぼしFG) 定期預金

7. オリックス銀行(金利1.00%)

オリックス銀行の「eダイレクト定期預金金利優遇プログラム」は、新規口座開設者向けに金利1.00%を提供しています。

  • 対象者:新規口座開設者限定
  • 預入金額:100万円以上1000万円以下
  • 適用期間:口座開設日から翌々月末日までに預け入れた場合
  • 預入期間:1年もの
  • 特記事項:インターネット専用のeダイレクト定期預金

オリックス銀行のeダイレクト定期預金は、期間6カ月から7年まで幅広く提供されており、金利も0.50%~0.85%と高水準です。資金の性格に合った期間選びが可能な点も特徴です。
オリックス銀行 定期預金

8. 香川銀行 セルフうどん支店(金利1.00%)

香川銀行セルフうどん支店の「超金利トッピング定期」は金利1.00%を提供しています。

  • 対象商品:超金利トッピング定期
  • 預入金額:10万円以上100万円以下
  • キャンペーン期間:記載なし
  • 預入期間:1年もの
  • 特記事項:ユニークな支店名称「セルフうどん支店」が特徴的

香川銀行は香川県に本店を置く地方銀行ですが、インターネット支店を通じて全国から取引が可能です。うどん県ならではのユニークな支店名も話題となっています。

特別に注目したい高金利キャンペーン事例

上記銀行以外にも、特に注目すべき高金利キャンペーンがいくつかあります。ここでは、その中でも特に金利が高いものをご紹介します。
香川銀行 セルフうどん支店 定期預金

イオン銀行(新規口座開設特典定期預金:金利3.00%)

イオン銀行では、新規口座開設者向けの特典として、1カ月もの定期預金を年3.0%(税引後2.39%)という驚異的な高金利で提供しています。これは現在の定期預金市場では最高クラスの金利と言えるでしょう。ただし、預入期間が1カ月と短めである点に注意が必要です。

イオン銀行は、イオン系列のスーパーやATMが近くにある方にはとても便利で、365日24時間出金無料というメリットもあります。また、2024年1月からはマネックス証券で取り扱っている商品を購入できるようになり、投資の幅が広がっています。

きらやか銀行(金利マシマシ定期預金:最大1.50%)

きらやか銀行の「金利マシマシ定期預金」は、預入総額に応じて金利が上昇する仕組みを採用しています。

  • 基本金利:年0.80%(税引後0.637%)
  • 募集総額に応じた金利上乗せ:
    • 5億円以上15億円未満:基準金利+0.100%(年0.900%)
    • 15億円以上30億円未満:基準金利+0.200%(年1.000%)
    • 30億円以上60億円未満:基準金利+0.300%(年1.100%)
    • 60億円以上100億円未満:基準金利+0.400%(年1.200%)
    • 100億円以上150億円未満:基準金利+0.500%(年1.300%)
    • 150億円到達:基準金利+0.700%(年1.500%

募集期間は2025年5月1日から11月28日までで、金利は①募集期間内に150億円到達時または②2025年11月28日の募集総額によって決まります。

きらやか銀行は山形県に本店を置く地方銀行ですが、全国の方が利用可能なネット支店「SBIさくらんぼ支店」を2024年12月2日にリニューアルオープンしました。リニューアルに伴い、魅力的な商品提供とサービス向上に力を入れています。

三井住友信託銀行(お誕生日プラン定期預金:金利1.20%)

三井住友信託銀行では、2025年4月1日から「トータルソリューションパック」のお誕生日プランを改定し、定期預金コース「スーパー定期3カ月」の金利を年1.20%(税引後0.956%)に引き上げました。

  • 対象者:誕生月の1カ月前~誕生月翌月までの期間に資産の定期健診を受けられたお客さま
  • 金利適用期間:2025年4月1日~2025年9月30日
  • 預入期間:3カ月
  • 特記事項:資産の定期健診では、所定の健診シートでお客さまの資産やご意向について聞き取り、診断結果をA,B,Cで判定

三井住友信託銀行のお誕生日プランは、自分の誕生日を活用して高金利を得られるユニークな商品です。「1年に1度の特別な日に、特別金利をぜひご利用ください」というメッセージにも心惹かれますね。
三井住友信託銀行(お誕生日プラン定期預金:金利1.20%)

高金利定期預金から得られる利益シミュレーション

ここで、具体的に高金利定期預金からどのくらいの利益が得られるのか、シミュレーションしてみましょう。

例として、1,000万円を1年間預けた場合の税引後利息を見てみます。

金利 税引後利息
0.10% 7,969円
0.50% 39,843円
0.70% 55,780円
0.80% 63,748円
1.00% 79,685円
1.20% 95,622円
1.50% 119,528円

(※各金融機関の計算方法の違いからシミュレーション結果と異なる場合があります)

この表を見ると、金利1.00%と0.10%では、同じ1,000万円を1年間預けても約7.2万円もの差が生じることがわかります。さらに、きらやか銀行の最大金利1.50%が適用された場合は、税引後でも約12万円の利息が得られる計算です。

日常的な支出ではない「臨時収入」として考えると、この金額は決して小さくはないでしょう。家族旅行の費用や、趣味の出費、あるいは将来への備えとしても活用できる金額です。

高金利定期預金を選ぶ際のポイント

高金利定期預金を選ぶ際には、金利だけでなく様々な要素を考慮する必要があります。以下のポイントをチェックしてみてください。

1. 金利の適用条件を確認する

多くの高金利定期預金は「新規口座開設者限定」という条件がついています。既存の顧客には適用されない場合が多いので、新しく口座を開設する手間をかけても良いかどうか考慮しましょう。

また、「〇〇円以上△△円以下」といった預入金額の条件もあります。自分の預けたい金額が条件に合うかどうかもチェックポイントです。

2. キャンペーン期間をチェック

高金利は期間限定であることが多いです。例えば、上記のあおぞら銀行のキャンペーンは2025年8月15日まで、SBJ銀行は7月31日までと期限が設定されています。申し込みたい場合は、期限に余裕をもって手続きを進めましょう。

3. 募集総額の制限に注意

「募集総額〇〇億円に達し次第終了」などの制限を設けている銀行もあります。あおぞら銀行の「BANK The Giftスペシャル定期」は募集総額500億円に達し次第終了するため、興味がある場合は早めに検討することをおすすめします。

4. 預入期間と自分のキャッシュフローを考える

定期預金は基本的に満期前に解約すると金利が大幅に下がります。自分のキャッシュフローを考えて、途中で解約する可能性が低い期間を選びましょう。イオン銀行の3.00%や三井住友信託銀行の1.20%は3カ月という短期商品ですが、他の多くは1年もので設定されています。

5. 銀行の利便性も考慮する

高金利だけでなく、その銀行を使い続ける場合の利便性も重要です。ATM手数料、振込手数料、アプリの使いやすさ、実店舗の有無など、自分のライフスタイルに合った銀行を選ぶことで、長期的なメリットを得られます。

例えば、東京スター銀行は条件達成で普通預金金利が最大0.60%になるメリットがありますし、UI銀行は「ステージ5」になるとATM出金と他行宛振込が月20回まで無料になります。

まとめ:定期預金金利上昇の今こそチャンス

ここまで見てきたように、2025年5月現在、多くの銀行が1%以上の定期預金金利を提供しています。日銀の金融政策転換によって、長らく続いた超低金利時代が変わりつつあるなか、預金者にとっては朗報と言えるでしょう。

特に注目すべきは、あおぞら銀行の1.25%、SBJ銀行の1.20%、徳島大正銀行の1.20%といった高金利商品です。また、イオン銀行の新規口座開設特典(3.00%)やきらやか銀行の「金利マシマシ定期」(最大1.50%)も非常に魅力的です。

ただし、これらの高金利は「新規口座開設者限定」「キャンペーン期間中のみ」といった条件付きのものが多いです。そのため、興味を持ったら早めに検討し、自分のライフスタイルや資金計画に合わせて選ぶことをおすすめします。

定期預金は元本保証で安全性の高い資産運用方法です。投資に不安を感じる方や、資産の一部を安全に運用したい方にとって、今は絶好のチャンスと言えるでしょう。ぜひこの機会に、お金の眠らせ方を見直してみてはいかがでしょうか。

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