68歳でも安心!厚生年金保険料はいつまで?70歳到達月までの納付義務と手取り改善時期を完全解説
在職老齢年金と厚生年金保険料の基本関係
68歳で老齢厚生年金を受給しながら働く場合でも、多くの方は引き続き厚生年金保険の被保険者となり、給与から保険料が控除されます。これは「在職老齢年金」制度が、年金受給と就労を両立させる仕組みである一方、70歳未満までは保険料納付を義務づけているためです。年金額は毎年の定時改定や賃金変動にあわせて調整されますが、保険料率は原則固定で事業主と労働者が折半します。日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
在職老齢年金は「総報酬月額相当額+年金月額」が一定額を超えると支給停止になる調整ルールがありますが、保険料納付義務の有無とは直接関係しません。月々の手取りが減少する要因を正しく把握するためにも、保険料と支給停止の仕組みを分けて理解することが重要です。
68歳でも保険料負担は「70歳到達月」まで続く理由
厚生年金保険法では、被保険者資格は70歳の誕生日の前日に喪失すると定められています。そのため、68歳・69歳の在職老齢年金受給者は、たとえ年金を受け取っていても保険料納付を続ける必要があります。70歳到達月の給与に対する保険料も、在職期間が1日でもあれば徴収対象となる点に注意が必要です。日本年金機構「被保険者の70歳到達時の手続き」
逆に言えば、70歳到達日の翌日以降は「70歳以上被用者」として在職を続けても保険料は発生しません。保険料負担がなくなることで手取りが増える一方、在職定時改定による年金額の微増も見込めます。
保険料負担が終了する具体的タイミング
資格喪失日は「70歳の誕生日の前日」で固定されていますが、給与計算上は次のように整理すると分かりやすいでしょう。
- 誕生日が10月10日の場合:資格喪失日は10月9日。10月分給与の保険料は徴収、11月支払分からゼロ。
- 月末生まれ(例:10月31日)の場合:資格喪失日は10月30日。10月分までは徴収、11月分からゼロ。
「その月の日数にかかわらず、到達月分までは納付」と覚えておくと混乱しません。同機構「従業員が70歳になったとき」
給与天引き額に変化が出る月の確認方法
事業主には日本年金機構から毎月20日頃に送付される「保険料納入告知書」で前月分の確定保険料額が通知されます。従業員は給与明細の保険料欄がゼロになる月を確認することで、納付終了を把握できます。70歳到達月の翌月給与で変化を感じるケースが大半です。同機構「厚生年金保険料等の納付」
事業主が行う届出と省略制度
従来は「厚生年金保険被保険者資格喪失届」と「70歳以上被用者該当届」を5日以内に提出する必要がありましたが、2019年4月以降は届出省略の要件を満たす場合、機構側で自動処理されます。ただし標準報酬月額の変更などがあると再度通知が届くため、事業主は内容確認を怠らないようにしましょう。同機構「70歳到達時の届出省略」
届出漏れがあると、保険料が過大・過小徴収となり是正に時間がかかります。人事・総務担当者は誕生月の前月に名簿を点検し、対象者をリストアップしておくと安全です。
まとめ:70歳までの2年間を見据えた資金計画
68歳で在職老齢年金を受けながら働く方は、あと24か月程度は保険料が差し引かれる前提で手取りを試算しましょう。70歳到達後は保険料負担がなくなる一方、厚生年金額は在職定時改定で増加するため、受給・就労の両面で収支が好転します。
ライフプランを立てる際は、①保険料納付終了月、②在職老齢年金の支給停止ライン、③健康保険料(75歳到達まで)を同時にチェックし、家計のギャップに備えることが大切です。