月5,362円の県格差と子ども・子育て支援金でどう変わる?後期高齢者医療保険料をやさしく解説

月5,362円の県格差と子ども・子育て支援金でどう変わる?後期高齢者医療保険料をやさしく解説
ライター:101LIFE 編集部

後期高齢者医療保険料の地域差は月額最大5,362円、その背景を整理

厚生労働省が公表した令和8・9年度の平均保険料は月7,989円。しかし都道府県別に見ると、最も高い東京都1万352円と最も低い青森県4,990円のあいだに月5,362円もの開きがあります。これは約2倍に相当し、住む場所で負担が大きく変わる現状が浮き彫りです。数値は厚労省資料を基にした民間金融メディア記事が整理したものです。LIMO(Yahoo!ファイナンス) / 厚生労働省報道発表

高い県は都市部、安い県は東北地方に集中しており、医療需要や所得水準の違いが影響しています。所得割率は全国同一ではなく、各「後期高齢者医療広域連合」が自治体の医療費実績を踏まえて定めるため、こうした地域差が生じます。

なぜ都道府県で大きな差が生まれるのか

差を生む主因は次の3点です。

  • 医療費水準…高齢者人口が多い都市部では、外来・入院とも利用件数が多く給付費が膨らむ。
  • 所得水準…所得割率は同じでも、基礎控除後の課税所得が高い地域では保険料が上がりやすい。
  • 基金の活用余力…財政安定化基金残高が厚い広域連合は、取り崩しで保険料上昇を抑制できる。

これらの要素が複合的に作用し、結果として5,000円超の格差を生んでいます。厚労省は制度改正で伸び率の上限を設けたものの、地域医療費の実情を一律に均すことは困難です。厚生労働省報道発表

2026年4月スタート「子ども・子育て支援金」制度の概要

少子化対策を目的に、2026年4月分(5月納付分)から医療保険料へ上乗せして徴収が始まったのが子ども・子育て支援金です。医療保険の種類や世代を問わず、加入者全員が拠出します。制度設計を担うこども家庭庁の資料によれば、令和8年度は被保険者1人あたり平均月194円(年2,333円)が見込まれています。厚労省報道資料 / こども家庭庁PDF

財源は高齢者を含む全世代の連帯拠出で賄われ、児童手当の拡充や「こども誰でも通園制度」など6施策に充当されます。医療保険料と同じ仕組みで徴収するため、納付方法・時期は従来の介護保険料等と同一で追加の手続きは不要です。

支援金は後期高齢者の保険料をどう変えるか

厚労省試算では、後期高齢者医療の医療分平均7,989円に支援金194円が上乗せされ、全国平均は月8,183円となります。最も高い東京都では約1万540円、最も低い青森県では約5,184円になる見通しです。支援金自体は均等割方式で、所得割は課されません。

もっとも、既に大きい地域差(5,362円)は医療分に由来しており、支援金による差の拡大幅は限定的です。それでも負担増となることは変わらず、年金収入が少ない高齢者世帯では月200円前後でも負担感は無視できません。厚労省報道発表

家計への影響を抑えるためにできること

後期高齢者世帯が取れる対策は多くありませんが、次のポイントで出費を最小限に抑えられます。

  1. 減免・軽減制度の確認…低所得世帯向けの均等割額軽減や所得割率軽減の対象か、市区町村窓口で必ず確認。
  2. 医療費控除の活用…年間10万円超の医療費は確定申告で還付を受けられる。
  3. 支援金の趣旨理解…世代間の連帯負担として設定された制度であることを理解し、予算計画に織り込む。

保険料通知書は毎年6〜7月に届きます。支援金の上乗せ額も併記されるため、前年と比較し家計の見直しを行いましょう。

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